顎関節症で悩む患者さまが増えています。「顎関節症」とはどんな病気でしょうか?
顎関節や咀嚼筋の疼痛、関節(雑)音、開口障害ないし顎運動異常を主要症候とする慢性疾患群の総括的診断名であり、その病態には咀嚼筋障害、関節包・靱帯障害、関節円盤障害、変形性関節症などが含まれている。
(日本顎関節学会「顎関節症の定義」)
簡単に言うと、顎の関節(顎関節)周辺に何らかの異常がある。
このような症状が長期間に見られます。
さらに・・・ 次のような全身的な症状を訴えられるのも特徴の一つです。長期間にわたって続く「肩こり」「腰痛」「頭痛」「首のコリ」誰にでも一つくらい思い当たる症状ではないでしょうか? このような、顎の関節の異常と全身的な症状・・・ 噛み合わせのズレや噛み合わせの不調が原因かもしれません。
*噛み合わせのズレとは・・・ 上顎に対する下顎の生理的な位置のズレ
原因は色々と考えられます。
これらの原因はほんの一部です。「顎関節症」という病気は、症状も原因も様々でやっかいな病気だと言えるかもしれません。
顎関節症は一時的に症状が現れて、個人差はかなりありますが数ヶ月程度で症状が治まる場合もあります。
しかし、今の状態が深刻であったりなかなか症状が改善されない・・・ 症状がどんどんと強くなっている場合には、歯科を受診されることをおすすめします。
当クリニックではまず・・・
特に、不適合な詰め物や噛み合わせの悪い詰め物の調整を経過観察しながら念入りに行います。
それでも症状の緩和がみられない場合には「スプリント」という装置を作成します。
就寝時に「スプリント」を装着していただくことで、顎の筋肉の安静をはかります。じっくりと経過観察しながら、上顎に対する下顎の生理的な位置のズレと左右の噛み合わせに関与する筋肉のバランスを整えてゆきます。
先にも書きましたが「顎関節症」は少しやっかいな病気だと思います。経過観察も治療の一部だと思って、じっくりと治療をする必要があります。
*スプリント療法には保険が適用されます。気になる患者さまは、お気軽にご相談ください。